マシュー・マコノヒー&栗原類が、「キールズ」とタッグで自閉症スペクトラムを啓もう! 発表会では、元気いっぱいのキッズにたじたじ?

オスカー俳優マシュー・マコノヒー(47)と、モデル/俳優の栗原類(22)が、老舗スキンケアブランド「キールズ」とタッグ。自閉症スペクトラム(ASD)支援のためのチャリティプロジェクトを立ち上げた。

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キールズ×チャリティ

「キールズ(Kiehl’s)」は、1851年に米ニューヨークで創業したスキンケアブランド。創業当時はアポカセリー(調剤薬局)であったという背景を持つことから、一人ひとりの悩みに合わせたスキンケアを提唱し、「Try before you buy=買う前に試して」といった独自の考えを元に、多くの顧客から愛されてきた。ここ日本でも、2008年の上陸以来、広く支持を集めている。

スキンケア製品の開発・販売を行う一方で、かねてより「キールズ」は、社会貢献活動にも大きく力を入れてきた。ここ日本でも、2011年に起きた東日本大震災の長期支援を続けており、ブラッド・ピット(2009年)やアリシア・キーズ(2014年)ら、その理念に共感した数多くのアーティストやクリエイターたちが力を貸してきた。

ブラピ、アリシアら、名だたるセレブの顔が並ぶ

キールズ×マシュー・マコノヒー

今回、「キールズ」と組むことが決定したのは、映画「ダラス・バイヤーズクラブ」(2013)でアカデミー賞を獲得した俳優マシュー・マコノヒー。マシューは同ブランドの人気商品「キールズ クリーム UFC」のカバーデザインを担当。日本でも9月29日に数量限定での全国販売が決定している。(※原宿店のみ、9月9日先行発売)

マシュー・マコノヒー

9月9日原宿店先行発売、9月29日全国発売

マシュー、そして「キールズ」がこのプロジェクトを通じて支援するのは、自閉症を抱える子どもたち。彼らは自閉症スペクトラム(ASD)の支援団体「AUTISM SPEAKS」と手を組み、同商品の利益による、ASDを持つ子どもたちやその家族への支援を表明している。

また、マシュー・マコノヒーはこのプロジェクトのため、自らが出演する啓もうムービーを作成。「幼いうちにASDであると診断を受けることが、子どもの未来へつながる」と訴えている。

【動画】ASDとは? マシュー・マコノヒーが語る

 

キールズ×コラボクリーム

これを記念して、8月30日、ここ日本でも「キールズ グローバル チャリティー 2017」発表会が開催。実際に出来上がったマシュー×キールズのコラボ商品を試す機会が設けられた。こってりとしたクリームは、まさにこれからの季節にピッタリな頼もしい存在。シンプルな見た目ながら、5つの植物オイルが配合されており、「世界中で8秒に1個売れている」人気商品なのだという。

発表会の様子

 

キールズ×栗原類

また、この日のイベントには、同社事業部長 天谷美乃里氏、日本自閉症協会副会長等を務める今井忠氏らに加え、モデルの栗原類が登壇。ASDに関する啓もう活動を行った。

(左より)今井忠、栗原類、天谷美乃里

“ネガティブすぎるイケメンモデル”といった独特の肩書を持つ栗原だが、昨年、著書「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」を発表。以前より、発達障害の一種であるADD(注意欠陥障害)であることを公表してきた。この日のステージでは、まさに当事者の立場から、「発達障害」とはどんなものであるかを解説してくれた。

ポーカーフェイス(無表情)もADDの典型症状なのだとか

栗原は、ADDゆえの苦労を聞かれ、「台本や資料を読み込んだり、覚えたりするのに時間がかかる。働きすぎて疲れが異常にたまっていることにも気づけない」と告白。自身の母親や、マネージャー、主治医をはじめとする周囲の助けを借りる場面があるという。特に懇意にしている主治医とは、16年を超えて付き合いを続けており、「いまでも私生活のことや仕事に関する相談もする。学生時代には、母親からも“私に相談したくないなら先生に相談しなさい”と言われていたほど」と、信頼関係を築いていることを明かした。

栗原が「個人的に」と前置きをしつつ、「発達障害の子どもたちへ、周囲の大人ができるサポート」として挙げたのは、「その人の好きなものを見つけることへの手助け」。発達障害患者の中には、自分の好きなこと・興味があることに熱意を注ぐ場合が多いとか。彼自身、たとえ受験時期であったとしても、当時、好きだったという自作動画配信を辞めさせなかった母親への感謝を口にし、この経験が現在の「映画を作りたい・映像制作をしたい」という熱意につながっていると話した。

栗原は今回のチャリティについて、「キールズのような大きい企業が、こういったチャリティを行うのは、とてもありがたい、意義のあること」とコメント。「こういった啓もう活動が長続きすれば、発達障害がどういうものか、社会全体で認知度が上がるきっかけになる。自分自身もできる限りのサポートを続けたい」と意欲を示した。

一口に発達障害といっても、これだけの幅が
その要素は誰にでもあるという

栗原類×40人のキッズ

さらに、この日はおよそ40人の子どもたちと、栗原類がパズルアートを完成させるというワークショップイベントも。子どもたちの有り余るエネルギーに、スタッフやメディアはすっかりたじたじだったが、彼らの中心に立つ栗原は慣れた表情。最近では小学生向け英語番組「エイゴビート」(NHK)に出演していることもあるが、「もともと子ども好き」なのだとか。

パズルのピースをはめる栗原類 / 中央が栗原の手によるもの

自由きままに振る舞う子どもたちに苦笑いしながらも、「いつか子どもを持ちたい。結婚するかはわからないけれど(笑)、同じ仕事ができたらいいなと思う」と将来への夢を語った。

完成した作品
パズルのピース一つひとつに、子どもたちによるアートが施されている