「宣伝するからタダで泊らせて!」 YouTuberの要求に、ホテル側は“億越えの請求書”で対応

 

一般人でありながら、優れた発信力を発揮すれば、インフルエンサーとして有名になれるこの時代。あるYouTuberの要求に、ホテルがとった対応が話題だ。

エル・ダービー(Elle Darby)というYouTuberは、ダブリンを訪れるにあたって、現地のホテル「White Moose Cafe and Charleville Lodge」に、SNSでの宣伝を行う代わりに、無料で宿泊させるよう求めるメールを送付。その内容を、ホテルのオーナーである、ポール・ステントンがフェイスブックで公開した。

ダービーいわく、「私はソーシャルメディアインフルエンサーの仕事をしていて、主にライフスタイル、ビューティ、トラベルの話題を扱っている」、さらに自分のYouTubeチャンネルを87000人が視聴登録し、インスタグラムは76000人にフォローされていると、影響力をアピール。無料宿泊の見返りに、自身の発信力で集客を手助けすると申し出た。

これに対し、ホテル側は「幸運なことに、私たちもSNSでは目覚ましいフォロー実績を残している」として、フェイスブックでは186000人(※2ページ合計)、スナップチャット80000人、インスタグラム32000人、ツイッター12000人と、エル・ダービー以上の発信力を持っていることを主張。彼女に対して、「今後は他の方々と同じように、支払いをすることをお勧めします」と結ぶメッセージを公開した。

以上のメッセージは、「親愛なるインフルエンサー様」と匿名扱いだったものの、ダービー自身が「さらされて恥をかかされた」とのレスポンス動画を公開することで、自分がメールの送り主であると名乗り出た。彼女は涙を浮かべながら、このような対応はこれまでされたことがないと、怒りと悲しみを明らかにした。一部からは彼女に同情的なコメントも見られたものの、「何様だ」との批判も浴びている。

当事者であるホテル側は、これにも「今後、ブロガーはお断り」とさらに厳しい対応をとっている。そして翌日、ホテルオーナーのステントンは、この一件が「20カ国114件の記事になり、4億5千万人にリーチする可能性がある」として、宣伝費の名目で430万ユーロ(約5億8千万円)の請求書を送りつける予定があるとの投稿を行った。「支払いは現金で、動画での特集ではなく」との皮肉つき。この一件、まだまだ長引く予感?