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アメリカ発アクセサリーチェーンストア「クレアーズ(claire’s)」が販売する化粧品から、アスベストが検出されたと報じられた。
経営難から破産手続き準備を進めていると報じられた「クレアーズ」に、さらなる追い打ちが? 同社が主に少女向けに販売している化粧品から、アスベストが検出されたことを、消費者グループが発表。「クレアーズ」側は否定している。
アスベスト(石綿とも)は、耐熱性や、絶縁性、保温性に優れているため、かつては断熱材・絶縁材として広く使われてきた物質だ。発がん性が指摘されているため、現代ではほぼ使われていないが、いまだに古い建造物にはアスベストが使用されているケースもあり、災害時やビル解体時など、「アスベスト問題」はたびたび問題になるトピックだ。
このほど公的調査機関である「The Colorado Public Interest Research Group」が、化粧品15点を対象にしたリサーチをおこったところ、「クレアーズ」が販売する3つの製品からアスベストが検出された。「アスベストに安全値の概念はない。化粧品に混入されるなど、とても許容できる話ではない」という機関側の発表を、FOXが伝えている。
「アスベストは本当に危険な物質。肺に吸い込み摂取することで、肺がん、中皮腫にかかる可能性がある。また、肌に塗布することで、皮膚がんのリスクも上昇する」
これらの主張を「クレアーズ」側は、真っ向から否定。調査は時代遅れで信頼できない方法で行われており、また自社の試験では該当の商品にアスベストは含まれていないことが証明されているとしている。現在も「問題」とされた製品は、「クレアーズ」の店頭に並んでいる。
もしアスベストが化粧品に混入されていた場合、どの程度の問題になるのか。同メディアが、独自にロバート・ドマレスキー博士(Englewood Family Physicians)に対して意見を求めたところ、「さほど大事にはならない」との回答が。メイクに使用される場合は、極めて少量であり、残留しないという見解だ。
これらの意見の一方で、The Colorado Public Interest Research Group側は、依然として「クレアーズ」側に問題の商品撤廃を求め、政府機関であるアメリカ食品医薬品局に対して、行動を起こすよう訴えかけている。