“黒一色”が話題になった今年のゴールデン・グローブ賞、一部反発の声もあがっていた

現地時間1月7日に開催された、第75回ゴールデン・グローブ賞授賞式では、多くの出席者たちが黒い衣装を着用。しかし異例の事態だけに事前には、一部から反発も起きていた。

例年ならば華やかに彩られるレッドカーペットが、今年はほぼ黒一色に。これは昨年、ハリウッドで相次いだセクハラ・性的暴行の告発を契機に拡大化した、性的暴力の被害者たちへの連帯を意味する「#MeToo」運動、そして「こんなことはもう終わりにしよう」との意味を持つ「Time’s Up」運動の一環、そして被害者たちへの連帯を改めて示すためとされている。

しかしPeopleの事前報道によれば、この“黒一色”計画が事前に明らかになった際、一部からは反発が起きていたという。「女性は多種多様な明るいカラーのドレスを着ることで、新たに得た力、発言力、そして未来を祝福すべきだ」という意見があり、「特定の一色に限定するという命令を出すことで、真の問題から目をそらすべきではない」という声があったことを、関係者が明らかにしていた。

そのかたわら、ドウェイン・ジョンソン、トム・ヒドルストン、アーミー・ハマーらを顧客に持つスタイリスト イラリア・アーバナティは、彼らが黒を着ることを、式典前に明言。「女性たちとの連帯感を示すため」「性差別と戦うため」彼らは黒を選んだと、その理由を明確に示していた。

また、「Time’s Up」運動の発起人のひとりである、女優のエヴァ・ロンゴリアは、今年のゴールデン・グローブ賞を「連帯を示す場であり、ファッションショーではない」とNewYorkTimesのインタビューに回答。「もう何年も、私たちは女性として、ドレスを着て色とりどりに着飾り、美しくグラマーな顔でアワードを“ショー”として売ってきた。今回、業界のみなさんは私たちにそんなことを期待できません。そんな場合じゃないのよ」