女優ルピタ・ニョンゴ(34)が、雑誌カバーを飾った写真に、勝手に手を加えられたと抗議。黒人女性への偏見を取り払う難しさを改めて実感したことを明かした。
映画「それでも夜は明ける」(2013)で、アカデミー賞助演女優賞を獲得したルピタ・ニョンゴは、「Grazia」誌11月号のカバーに起用。その写真が、本人の意思を無視し、彼女の“髪”を加工していたことを、本人自らインスタグラムで暴露した。
As I have made clear so often in the past with every fiber of my being, I embrace my natural heritage and despite having grown up thinking light skin and straight, silky hair were the standards of beauty, I now know that my dark skin and kinky, coily hair are beautiful too. Being featured on the cover of a magazine fulfills me as it is an opportunity to show other dark, kinky-haired people, and particularly our children, that they are beautiful just the way they are. I am disappointed that @graziauk invited me to be on their cover and then edited out and smoothed my hair to fit their notion of what beautiful hair looks like. Had I been consulted, I would have explained that I cannot support or condone the omission of what is my native heritage with the intention that they appreciate that there is still a very long way to go to combat the unconscious prejudice against black women's complexion, hair style and texture. #dtmh
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ケニア出身の黒人であるルピタ・ニョンゴの髪は、カールが強い縮れ毛だ。だからこそ彼女は、自分が雑誌の表紙を飾ることには、意味があると考えていたことを明かしている。
「過去にも何度か申し上げてきた通り、私は自分自身が受け継いだ自然な要素をすっかり受け入れています。たとえ世の中のおける“美”の基準が、明るい肌に、まっすぐ絹のような髪であっても、私は自分のダークな肌や、縮れた巻き毛も、同じように美しいことを知っているからです」
「雑誌の表紙に起用されることは、ダークな肌とちぢれ毛を持つ方々、特に子どもたちへ、私たちはありのままで美しいということを示す機会として、私の心を満たしてくれました」
しかし「Grazia」誌は、ルピタの写真を加工し、ナチュラルなちぢれ毛のポニーテールはなかったことに。坊主スタイルのように変えてしまった。
ルピタはこの行為について、「これが美しい髪という概念に、私の髪を当て込んでしまった」と、失望の意を明らかに。「黒人女性の外観、髪、スタイル、肌合いに関する偏見を打倒するのは、まだまだ長い道のりだ」と、声明をまとめた。
これに対して「Grazia」誌は、同じく公式インスタグラムを通じ、ルピタ・ニョンゴに対して謝罪。一方で「私たちは美の多様性を提示してきた」と自らの信念を示し、加工は編集部として指示を出したものではなく、カメラマンが独自に行ったものであると明らかにした。