フィギュアスケート女子シングルのアメリカ代表として、韓国で開催された平昌オリンピックに出場した長洲未来(24)。アメリカで寿司屋「きよ鈴(KIYOSUZU)」を営む両親は、娘を祝して「オリンピック巻き」を販売。いったいどんなお寿司なの?
アメリカ代表の長洲未来選手だが、米カリフォルニア州で寿司屋を経営する両親は、日本からの移民。バンクーバー五輪(2010)では個人戦4位に入りながら、続くソチ五輪(2014)では代表落ち。挫折を乗り越え、自身二度目となるオリンピック出場を決めた娘を思う“親心”が、USA Todayにて取り上げられている。
長洲選手の両親は、オリンピック出場を決めた娘のため「Olympic Roll(五輪巻き)」を考案。自らが切り盛りする寿司屋での提供を決めた。気になるその実態は?
American figure skater Mirai Nagasu’s parents own a sushi restaurant in California and created an “Olympic Roll” in honor of their daughter. pic.twitter.com/9yDs89dRWZ
— USA TODAY Sports (@usatodaysports) 2018年2月7日
「オリンピックロール」の具は、とびことホタテ。ゴマをまぶしたシャリとノリで巻いたあと、サーモンを乗せ、豪快にバーナーであぶれば完成だ。長洲選手の父・清人さんは、「とても特別な美味しい寿司! 試してみて」とインタビューで話している。
長洲未来本人によると、「うちの両親はスーパーシャイだから、インタビューなんて出なかったのに。でも最高にキュートでしょ?」とのこと。平昌オリンピックにて、長洲未来は団体戦に出場。フリープログラムにて、トリプルアクセル(3回転半)ジャンプを決め、伊藤みどり、浅田真央についで史上3人目、アメリカ人としては初めて、五輪における同ジャンプ着氷成功者となった。長洲未来は2位、アメリカの団体戦銅メダル獲得に、大きく貢献した。
Omg guys, my parents used to never do interviews because they’re super shy but they’re the cutest. https://t.co/MYv0WMrxzq
— Mirai Nagasu (@mirai_nagasu) February 12, 2018
The Washington Postのインタビューにおいて、長洲未来は「懸命に働く両親の背中を見てきたから、私自身もハードワーカー」とその影響を語っている。店を閉めれば、従業員の生活に影響が出る。その思いから、これまで長洲選手の父・清人さんは、娘の活躍を試合会場にて目にする機会はほとんどなく、前述のトリプルアクセル成功の瞬間でさえ、ディナーラッシュに対応中だったという。支援者らは「信じられる?」と戸惑いつつも、「自分の責任を果たす姿は尊敬できる」と話している。(Los Angeles Times)
とはいえさすがに、女子シングル個人戦の際は、店を閉めることを長洲選手の両親は宣言していた。「仕事は大切ですが、未来の試合観戦は特別。店を閉めて、サッと行ってサッと戻ってきます」
その遺伝子は、長洲未来自身へも確実に受け継がれているようで、平昌五輪に男子シングル代表として出場、今季シニアデビューながら6位に入賞したヴィンセント・ジョウ(17)は、「知っている限り、一番練習熱心なスケーター」と先輩を称賛。「コーチがリンクから引きずり出すまでトリプルアクセルを跳び続ける。信じられないよ」