(女性として、唯一主要部門を獲得したアレッシア・カーラ)
グラミー賞主催者が、「女性はステップアップする必要がある」との発言について、後悔していることを明かした。
現地時間1月28日に開催された、第60回グラミー賞授賞式では、受賞者が男性ばかりであることが注目され、「#GrammysSoMale(グラミーは男だらけ)」との批判が起きた。
これに対してアワードを主催するナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(ザ・レコーディング・アカデミー)の会長ニール・ポートナウは、「自分たちは女性を歓迎している」と弁明。女性たちが一歩踏み出すべきとして、「ステップアップする必要がある」との発言を行った。
しかしこの発言も、結局は女性たちの反感を買うことに。授賞式に出席したピンク(38)は、「音楽業界の女性が“ステップアップ”する必要などない。最初からそんなことやっている」との反論文を公開。ケイティ・ペリー(33)も、「私たち全員に、どんな場面においても不合理な公平性の欠如を指摘する責任がある」とこれに同調。「私は絶え間ない反感に直面しながらも、素晴らしいアートを作り上げる、すべての女性を誇りに思う」
👏🏻👏🏻👏🏻 Another powerful woman, leading by example. We ALL have a responsibility to call out the absurd lack of equality everywhere we see it. I'm proud of ALL the women making incredible art in the face of continual resistance. ✊🏻
P.s VH1 Divas Live. https://t.co/RDmB7zRfId— KATY PERRY (@katyperry) January 30, 2018
一連の事態を重く見たのか、ポートナウ氏はほどなくして最初のインタビューを掲載したVarietyに対し、公式声明を発表。「“ステップアップ”という言葉を使ったことを、悔いている」と述べた。
その上で、ニール・ポートナウ氏は、「ステップアップ」という言葉が、自身の意図した形とは違う受け取られ方をされ、また信念や主張も正確に伝わっていないと訴えており、改めて音楽業界の男女平等について、自身の考えを説いた。
「私たちの業界は、音楽で大成しようと考える女性が、男性は絶対に直面しない障害に直面することに、気が付かなくてはなりません。私たちは、この障害を取り除くべく、積極的に取り組まなくてはなりませんし、女性たちが夢に生き、情熱を表現し、音楽を制作する支援をしなくては。私たちは彼女たちを歓迎し、導き、励まさなくては。このことによって、われわれのコミュニティはより豊かになることでしょう」
さらにポートナウ氏は、「私たちの音楽コミュニティをベターで、より安全、より誰もが共感できるものにするため、出来る限りのことを続けていく」との決意を表明している。