「ヴィクトリアズ・シークレット」などに起用歴があるモデル ニーナ・アグダル(25)が、「ある雑誌」から受けた屈辱的な対応を暴露。「ボディシェイムだ」と訴えている。
“ボディシェイム(body shame)”とは、自分の身体を恥じること、また他人にそう感じさせること。「太っている」「痩せている」など、他人の身体を勝手に論じることはこれに含まれ、近年では心ない言葉や行為は、摂食障害などを招き、精神・肉体的な健康を損なう原因になるとして、撲滅が広く訴えられている。
たとえ一流モデルであっても、このボディシェイムとは無縁でいられない。ニーナ・アグダルは、自身が受けた屈辱的な体験をインスタグラムで暴露した。「今日も私は、この業界がいまだに抱える不愉快な現実を目の当たりにし、とても落胆し、ぞっとする思いです」と切り出したニーナは、「数か月前に同意した」という、「信頼できるクリエイティブチームとの撮影」で起きた出来事を明らかにした。
「私のエージェントは、私のカバーも、インタビューも採用しないという開き直った連絡を受けました。“才能が見えてこない”とか、“マーケットにそぐわない”といった理由からだそうです。編集者たちは、私のルックスは、ポートフォリオと比べてまるで別人だと言って、サンプルサイズの衣装も着られないと伝えてきましたが、そんなのまったくのデタラメです」
「もし私に興味があるというのならば、私が平均的なモデルサイズじゃないことは知っているはずでしょう? 私はアスリート体型で、健康的なサイズなんだから」
ニーナ・アグダルは、ファッション業界における、スリムな体型こそ良しとされるスタンダードとの闘いをつづっている。
「この業界における、鈍感で、非現実的なプレッシャーから身を退いて、感覚を麻痺させるような社会的不安と戦う困難な1年を経て、わたしはありのままの自分に自信を抱いて、これまでになく健康的であることを感じる、25歳の女性として、あの撮影に臨みました。サンプルサイズが着られることもあれば、サイズ4のときも、サイズ6のときもある。私はランウェイモデル体型じゃないし、病的に細くもない。いまの私はこれまで以上に、自分の曲線体型を許容して、ジムで懸命に汗を流し、マトモであろうと努めているの」
※サイズ4、6(アメリカ) … 日本における、7号、9号程度。モデルはサイズ・ゼロ(日:3号)が好ましいとされてきた。サンプルサイズも小さめに作られるのが慣例。ちなみにニーナ・アグダルの身長は、176cm(公称)。
「誇りをもって言えるわ。私のカラダは、16歳の少女時代、不健康でむちゃくちゃな食習慣を抱えながら、このクレイジーな世界に足を踏み入れた時より、進化しているの」
問題の編集者たちに対して、ニーナは「恥を知れ」と同時に、「ありがとう」という言葉を送りつけている。
「どんな人物であれ、どんなサイズであれ、正直に生き、主張することが大切だと再確認させてくれてありがとう」
彼女に「ノー」を突きつけてきた編集者たちへを皮肉るかのように、この投稿にはトップレスの写真を使用した理由を、ニーナは「私自身が抱えるより、ずっと大きな問題への認知度を高めるため」としている。
「ファッション業界だけでなく、一般の方々へも。目標は、女性たちの心をひとつにして、私たちのカラダを祝福すること。お互いを傷つけあうのではなく、お互いを高め合う方法を一緒に見つけましょう」
Today, I’m disappointed and appalled at the still very harsh reality of this industry. A few months ago, I agreed to shoot with a creative team I believed in and was excited to collaborate with. When my agent received an unapologetic email concluding they would not run my cover/story because it “did not reflect well on my talent” and “did not fit their market,” the publisher claimed my look deviated from my portfolio and that I did not fit into the (sample size) samples, which is completely false. If anyone has any interest in me, they know I am not an average model body – I have an athletic build and healthy curves. After a tough year of taking a step back from the insensitive and unrealistic pressures of this industry and dealing with paralyzing social anxiety, I walked into that shoot as a 25 year old WOMAN feeling more comfortable in my own skin and healthier than ever before. Some days I’m a sample size, some days I’m a size 4, some a 6. I am not built as a runway model and have never been stick thin. Now more than ever, I embrace my curves and work diligently in the gym to stay strong and most of all, sane. I am proud to say that my body has evolved from when I started this crazy ride as a 16 year old GIRL with unhealthy and insufficient eating habits. So, shame on you and thank you to the publisher for reaffirming how important it is to live your truth and say it out loud, no matter who you are or what size. I decided to release an image to draw awareness and support of an issue that's bigger than just myself and affects so many people not just in the fashion industry, but in general, with the goal of bringing women from all over together in a celebration of our bodies. Let's find ways to build each other up instead of constantly finding ways to tear each other down. #bodyshaming #bodyimage #selfimage #dietculture #mybodymybusiness
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ニーナ・アグダルの投稿は大きな反響を得て、Cosmopolitanなどのメディアにも取り上げられた。のちに本人は、インスタグラムにお礼の動画を公開。一つひとつのコメントを読んだこと、大勢にそれぞれの思いがあることを再認識し、「安心したし、自信が戻った。私はひとりじゃないと思えた」と語り、感謝の気持ちと、「私はあなたの味方」とのメッセージを発信している。
「一人ひとりに、サポートありがとうってお礼を伝えられたらいいのに。これはほんの始まりにすぎないって、わかっている。それでも私は、お互い高め合って、私たちのカラダを祝福し、真に愛し合える将来のため、戦い続けるって約束するわ」