平昌オリンピック金メダリスト ショーン・ホワイトは英雄か、性犯罪者か? 五輪快挙で過去の疑惑が再燃、評価分かれる事態に

韓国にて開催中の平昌オリンピックにて、スノーボード男子ハーフパイプにて金メダルを獲得したショーン・ホワイト(31)。偉大なスターとして称えられる一方で、「彼を許してはならない」との批判も受けている。

ショーン・ホワイトは、トリノ(2006)、バンクーバー(2010)に続いて、自身3つ目となる五輪金メダルを獲得。2014年ソチ五輪4位、4か月前の大ケガからのドラマチックな復活劇は、世界中で大いに称賛された。

しかしその一方で、オリンピックの活躍をきっかけに、彼が窮地に立たされているのも事実だ。ショーン・ホワイトには、過去に性的いやがらせの嫌疑をかけられた過去がある。2016年、自身もギタリストとして参加するバンド「Bad Things」の元メンバー レナ・ザワイダーという女性から、セクシャルハラスメント、および契約違反で訴訟を起こされた一件が、再注目され、議論を呼んでいるのだ。

昨年、ハリウッドの大物ハーヴェイ・ワインスタインによる長年の性犯罪疑惑が告発されたことを契機に、いまアメリカでは性犯罪へ一際厳しい視線が注がれている背景がある。ショーン・ホワイトとてそれは例外ではなく、前述の訴訟は両者間における示談で落着しているものの、五輪後の会見において、この裁判は自身のイメージを損なわせる恐れがあるかという質問を受けた。

このときショーンは、「ここにいるのはオリンピックについて話すためであって、ゴシップやそんなことについてではない」と苦言を呈した。ところが「ゴシップ」との表現がさらなる反感を買う羽目になり、結局、ショーン・ホワイトは「センシティブな話題を表現するには適さない言葉だった」として謝罪することとなった。(FOX NEWS)

オリンピックでの金メダル獲得後から、ツイッター上には「なぜメディアはショーン・ホワイトのセクハラ疑惑を大きく取り上げないのか」という落胆の声が相次いだ。その反面、示談が成立済みである過去の疑惑ばかりに注目し、彼の“偉業”をないがしろにする風潮を疑問視する声もある。

FoxNewsはショーン・ホワイトについて、「彼は先駆者であり、いまやレジェンド」と呼んでいる。その上で彼に対して賛否さまざまな意見があることを示し、「ショーン・ホワイトはヒーローか、性犯罪者か、それともその両方なのか」との疑問を投げかけている。